守る時代
イギリスのEU離脱に始まり、アメリカ大統領選挙、更にはヨーロッパ各国の選挙と見ていると、
「守る」という言葉の意味を改めて考えさせられます。
少し前までは、SNSの普及を背景に、
「グローバル」
「つながる」
といった言葉が、とても聞こえがよく、その言葉だけで、良い事をしている。というイメージがありました。
しかしながら、
「人は、仮想の敵をつくりだすことで、成長する生き物である。」
と語った方がいらっしゃいましたが、まさにその通りの世の中へと移り変わろうとしています。
この時代の変化は、やがて、マーケティングにも大きく影響してくることとなると思われます。
守る時代のマーケティング
日本でも個人情報保護法が施行されたのが、2005年(平成17年)4月1日なので、11年が過ぎました。
IT業界、特に、広告・マーケティングでは、この法律にどれだけ振り回されてきたのでしょうか。
そして、2016年にとうとう、マイナンバー制度がスタートしました。
年金問題にはじまり、官公庁の個人情報保護の課題が、あやふやのままスタートし、更にはシステムの問題や、そもそもの制度の問題で、
結局は、あまりメリットを感じないままの制度となっているように感じます。
話はそれましたが、今後予想される「守る時代化」が進めば、今まで以上に、モノは溢れ、情報も溢れ、人がお金を使う。という決定をどこで行うか?
は、大きく変わってくると思われます。
何故?「守る時代化」が進むと、変わるのか?
それは、人の習性なのかもしれませんが、グローバル・つながるといった開かれた世界では、人は個性を求めます。
しかしながら、閉じた世界が進んでいくと、人は、協調を求めます。
過去の歴史から見ても、この繰り返しを行う事で、人類は発展してきているようにも思います。
少々大袈裟な言い方かもしれませんが、この「協調」こそが、「守る時代」の大きなテーマになってくると思います。
更にいうと、今までの「協調」とは違った、進化した「協調」こそが求められるものであり、そこに今後の新たなマーケティングのヒントが隠されていると思います。
進化した「協調」を理解するためには、個人の情報をどう扱うか?が非常に大きなテーマになります。
ここに、ビックデータやAIといったバズワードの次の世界が広がっていると予想しています。